南大阪代数セミナー

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第8回

日時

2023年12月6日(水) 17:30~19:00

場所

i-Siteなんば S1 (およびZoomのハイブリッド形式の予定)

講演者

桑原敏郎氏(筑波大学)

タイトル

複素平面上の点のヒルベルトスキームと頂点超代数について

アブストラクト

複素平面の点のヒルベルトスキームは錐的シンプレクティック特異点解消の基本的な例のひとつ であり、対称群S_Nの作用による商空間 C^{2N} / S_N の特異点解消を与える。 Kashiwara-Rouquierの結果により、ヒルベルトスキーム上の非可換C[[h]]-代数の層の大域切断の なす非可換代数からA型の有理チェレドニック代数が構成されるが、そのような構成にフェルミ オンを追加してカイラル化(頂点代数類似)を考えることにより、ヒルベルトスキーム上にh-進 頂点超代数の層が構成され、その大域切断から頂点超代数の族を定義することができる。 4次元共形場理論における4D/2D双対性を経緯としてBonetti-Meneghelli-Rastelliは複素鏡映群Gに 付随する超対称性頂点作用素代数W_Gの存在を予想したが、我々の構成した頂点超代数はG=S_N の場合にW_Gに期待される性質を満たしていることが証明できる。特に構成から自然にN=4 超対 称性共形頂点代数と呼ばれる頂点超代数を部分代数にもち、(N-1)ランクのβγbc系による自由場表示 を持つことがわかる。また構成に用いるBRSTコホモロジーの消滅を用いることで頂点超代数の指標 を決定することができる。この結果は荒川知幸、Sven Moellerとの共同研究による。

2023年度